自伝風のエッセイを書いてみようかなと思ったのも年のせいかと思わないわけではありません。古希を迎えて、自分の過去を振り返って整理しておくのもよいかなという気がしたのです。書き出したものの、途中で止まってしまって、挫折したかのような感じになってしまったのは遺憾なことでした。友人から、「続けてよ」という声をもらったりしましたが、いったん筆が止まると、なかなか腰が上がらないのです。ホームページのリニューアルをきっかけに再開をと思いながら、それでも果たせませんでした。先日、75歳の誕生日を迎え、小さな孫の顔を見て、やっぱり書き続けなければと思いなおしました。標題の「山桃の樹の下で」は、私の原稿書きが、大体が庭先の山桃の樹を眺めながらであるところからつけたまでのことです。庭に生えている樹ですから、そんなに大きく茂っているわけではないのですが、我が家の庭では目立った存在で、私はその元気の良さ、逞しさに惹かれています。しかし、暫く私は山桃のことを忘れていたようです。再び山桃を見上げながら、シリーズを続けますので、ご愛読の程をよろしくお願い致します。