「笑い塾」の連載について
11月 8th, 2011
「笑い塾」は、2009年4月から『アドバンスコープ』(名張市のケーブルテレビ機関誌)に「井上宏の笑い塾」として連載しています原稿の転載です。2011年11月現在で、32回を数えるに至っています。月に1回書くエッセイですが、あらかじめ何を書くかが決まっていませんので、いつも締切りが近づいてきて書いています。1週間前ぐらいには、何について書くかの心積もりをします。「笑い塾」に合わないなと、捨ててしまうものも出てきます。しかし、3日前ぐらいには、これで行こうと決めて書き出します。規定の文字数をはみ出すのが常ですが、そんなに大きくはみだすことはありません。3日間は熟成の期間でもあり、また推敲の期間でもあります。文章を削ったり足したりします。練り上げて行くというのでしょうか。この作業は、私にとっては楽しいひと時です。どのエッセイもそんなプロセスで書かれていますので、楽しんで読んでいただければ幸いです。
第21回「いのちの科学」フォーラム”健康力の源”終わる
10月 1st, 2011
2011年9月24日、第21回「いのちの科学」市民公開フォーラム<健康力の源>が、京都大学医学部芝蘭会館で開かれ、無事盛況のうちに終了した。「健康力の源」として、睡眠、風呂、食事、笑いのテーマを取り上げ、それぞれの観点から4人の研究者が、45分づつ報告、その後市民の側から質問を受け、総合討論をして終わった。私たちが元気に生きる上で4つのテーマがいかに重要であるか。私は、「笑い」がいかに「健康力の源」になるかについて報告した。
その報告の要旨(当日配布された「講演予稿集」に収録)を次に紹介しておきます。 「笑いと健康~笑いの力の不思議」: 人間は笑う。人間には生得的に「笑いの力」が備わっていると考える。その潜在化して備わっている「笑いの力」は、個人が生きる環境条件に限定されて、実際の「笑い」が顕在化する。何が原因で笑うかは、さまざまであるが、人間は笑う。 「笑いは良薬」と言われてきたように、笑いが健康に良いという考え方は古くからあった。しかし、笑うと体内にどんな効果が生じるのかについて、科学的な証明がなされていたわけではない。近年になって、その効果を調べるための医学的実験が試みられてきた。「ガン患者のNK細胞との関係」「慢性関節リューマチ炎患者のインターロイキン6との関係」「糖尿病Ⅱ型患者の血糖値との関係」「ストレスホルモンのコルチゾールとの関係」「脳の血流との関係」等々が調べられて、笑いの効果が実証されてきた。まだまだ分からないことが多いとは言え、それらの実験例は、私たちを勇気づけてくれる。 「笑う」という行為には、「笑う前」「笑っている最中」「笑った後」という一連のプロセスがある。医学的実験では、「笑う前」に血液や唾液の採取、血流測定をして、その後に笑ってもらい、その「笑った後」でまた血液や唾液を採取して、必要なデータの前後が比較される。このデータ比較で、笑いへの効果が実証されたというわけである。 人間は、身体と心(意識)の統一体であり、笑いは身体への影響と同時に心にも影響を与え、そしてまた身体と心が相互に作用し合う。笑いの身体への影響は、「笑う前」と「笑った後」との比較で測ることができたが、笑いの心への影響はどのようにして測るのか。個人の体験として、笑いの前後の意識を思い返して、比較して語ることはできても、測定は難しい。多くは、笑ったことで「すっきりした」とか「気持ちが軽くなった」、「元気が出てきた」とか言われる。笑った後では、笑う前の自分とは、少しは変わった(変身)という気持ちになることが多い。 私は、笑いの心への影響を考えるとき、「笑っている最中」の意識に注目したい。「アッハアッハ」と笑っている「最中」において、心はどうなっているのかという問題である。「最中」は、注意が笑いの対象に集中して、我を忘れている状態である。自分は笑っているという自覚すらなく、ただただ笑いの対象に没入して笑い続けている状態と言える。笑う前の自分(現実に縛られている自分)は忘れられ、消えてしまい、雑念・妄念を追い払って笑っているわけである。雑念が浮かんだら笑いは止まる。意識の統一が破れてしまう。 「最中」は、次から次へと笑いが起ってくる状態である。どこから笑いのエネルギーは湧いてくるのか。笑いの不思議な点だが、湧き出るのは「生命力」からとしか言いようがないのではないか。元気の「気」が吹き出してくるわけだ。長く笑い続けると身体は疲れた感じになるが、心は爽やかである。この心の爽やかさが、とても大事である。笑った後の爽やかさにおいて、意識が甦るわけである。本来の自分が再生すると言ってもよい。「最中」には、さまざまな程度の違いがあるが、「最中」において大なり小なり、元気の「気」が汲みだされているのだと思う。笑いが、「日々いのちの再生」を可能にしてくれていると言えないか。笑いの「ポンプ効果」が機能すると考える。(以上)
『笑いの力』が「選定図書」に選ばれる
5月 21st, 2011
『笑いの力』が社団法人日本図書館協会の「選定図書」(平成23年2月23日選定)に選ばれた。「選定図書」は、協会の図書選定委員会(専門家約50名に委嘱)が選定し、全国の図書館・読書施設が購入するときの参考となるようにと選んでいる。これまでの著者の本では、平成4年に『大阪の笑い』(関西大学出版部)が「選定図書」に選ばれており、2冊目となる。
「井上宏の“笑い塾”」を連載します。
5月 21st, 2011
原稿は私の住む三重県名張市にある「アドバンスコープ」というケーブルテレビ会社が発行する月刊誌『アドバンスコープ』に連載しているものです。番組案内の月刊誌ですが、地域の情報や加入者の投稿なども取り上げており、そのなかに「井上宏の“笑い塾”」がカラー見開き2ページで掲載されています。
連載は、2009年4月号から始まって、今もなお続いています。雑誌にはいつも原稿に関係した写真やイラストが挿入されていますが、ここでは原稿だけを載せています。2年以上も連載が続いているということは、好評の結果ではないかと--------。第1回目から順次掲載していきますので、ご愛読のほどをよろしくお願いします。
『笑いの力~笑って生き生き』が出版される
1月 16th, 2011
「笑い」の3部作完成 『大阪の笑い』『大阪の文化と笑い』『笑いの力』。
『笑いの力~笑って生き生き』が、2010年12月に関西大学出版部から出版されました。関西大学からは、1992年に『大阪の笑い』を出版し、2003年に『大阪の文化と笑い』を出版しています。『笑いの力』の3作目の出版にあたって、品切れになっていた『大阪の笑い』の4刷が出版され、3作品が出揃いました。これを機会に、3部作を揃えていただければと願っております。
『笑いの力』は、最近のエッセイや小論文を収めています。冒頭では、当時、産経新聞の論説委員であった荻原征三郎さんから受けたインタビュー記事「関西笑談」(12回連載)を収録しています。「笑いとコミュニケーション」「不思議な力をもつ笑顔」「笑って生き生き」「笑いと心身医学」「笑いと心」「笑い学のすすめ」の章が設けられています。
本の紹介はこちら
明日、関西大学出版部から『大阪の笑い』が再出版されます。
9月 9th, 2010
明日9月10日に、関西大学出版部から『大阪の笑い』が再出版されます。
今から18年前の1992年(平成4)に出版して、「日本図書館協会選定図書」にも選ばれた本で、3刷まで出まわったのですが、その後絶版になってしまいました。それがまた日の目を浴びることになって筆者としてはうれしい限りです。私が「大阪」にこだわって、「大阪の笑い」について書いた最初の本です。ユニークな論文として「吉本新喜劇 その魅力と構造」という吉本新喜劇論、「秋田実の笑いの思想」という秋田実論などが収められています。
PHP10月号 9月10日発売から3回の連載
9月 7th, 2010
2010年『PHP』10月号(9月10日発売)に、「”笑い”のチカラ」の第1回目「笑いはストレスに効く」を書いています。11月号、12月号と3回のシリーズです。ストレスの解消に役立てば幸いです。